エリザベート10周年ガラコンサート
エリザベートの上演10周年を記念して、宝塚を退団された方たちのみで、東京芸術劇場にてガラコンサートが行われています。私が今まで観た”生”のエリザベートの中では、とにかく一番!最高!と思うくらい、素晴らしいコンサートでした。
第一印象
「私は、今までエリザベートを観ても”ミュージカル”として観てはいなかった。ダンスも芝居も華やかな舞台装置も、すべて添えものであって、ただただ素晴らしいメロディーとそれを歌う人の魅力に取り付かれていたのだ。」ということが、今日になって良く分かりました。
実は私、最初に録画でみた花組の印象があまりに強烈で、それ以外のエリザベートを劇場で観劇しても、いいなぁとは思ってものめり込むことはなく、”もう私はエリザベートで感動することはできないのだろうか…”と思っていたのです。(録画で宝塚を4組分見た後、東京の帝劇で山口トート、大阪の梅田で内野トート、宝塚月組、再度東京で内野+井上芳雄で見ています。)
それが今日、舞台衣装を着て歌っているだけなのに1番感動したと言えるほど、2時間以上ドキドキわくわくしながらエリザベートのナンバーを聞き、終わるのが惜しい…という気持ちになりました。姿月トート、稔フランツ、樹里ルキーニ、成瀬エルマーがこんなに素晴らしい組み合わせだとは、当日まで予想していなかったことです。もちろん、いいだろうと想像していたからこそ、間際になって迷いに迷ったあげく観に行ったわけですが、その期待を上回っていた…ということですね。
舞台概要
春野コンサートと同じ小池修一郎先生のためか、舞台の配置もほぼ同じ。舞台奥側に、階段状のオーケストラを配置し、上手、中央、下手の3本の白い階段を使って演出されています。エリザベートはもともと歌い継ぐタイプのミュージカルですから、ダンスと舞台装置がないだけで、ほぼ宝塚版エリザベートそのものでした。マイクを持っているので、あ、コンサートだった…と思うくらいです。
観たかった方たち
まず昨日こちらで書いた方たちについて。絵麻緒ルドルフ&朝澄・子ルドルフは、予想以上!我が愛は山の彼方にでいいなぁと思っていた絵麻緒さんですが、それ以外ではあまり印象に残っていないのに、『闇は広がる』を聞いて、すごい!すばらしい!と感動しました。朝澄さんは、思わずがんばれーと思ってしまったけれど(笑)、本当にきれいな方でうまかった…。葛城さんはちょっと頬がふっくらとしたかな?とは思いましたが、初めて見る男役姿で”背が高いから映えるな~”と思っていました。あと、優花えりさんは2幕でスターレイを演じていたので、おぉ~この方ね~と思いながら、オペラでじっくり見てきましたよ!
稔幸フランツ
つい先日、「その辺を歩いていそうな、子育て中の美しいおかあさん」という雰囲気をいっぱいに漂わせながら対談番組に出ていらしたので、今さらフランツができるのだろうか?とちょっと心配でした。でもそれが舞台に立つと本当に美しい気品あるフランツで、ブランクを感じさせない素晴らしい出来栄え…。すごく良かった~。
樹里ルキーニ
ダンスも芝居もないコンサートなので、このルキーニの話す台詞が全てを物語る構成となっていました。ここに樹里さんを配置したのは大正解!退団直後ですので、長い台詞も、男くささも、アドリブも、伸びのある歌声も、全てがぴったりとはまっていました。客席で写真を撮る場面でも外人の方を見つけ、「あ!外国の方が見えている。わざわざウィーンから見に来てくれて…」と勝手に断定してみたり(笑)、カップを「下手に投げま~す。…ホントに投げるよ!?」と普段に戻ってみたり、のびのびと演じていらっしゃいました。本当にお疲れ様!
姿月トート&月影エリザベート
月影さんは、娘役トップ出身としてはアルトっぽい太めの声ですね。でも私だけにの最高音のところは、月影さんほどに余裕と迫力のある響きを出せるエリザベートはいないのでは?と思うくらい、真に迫るような歌でした。
そして最後に姿月トート。何も男役のようなことはしていないのに、自然な動きだけでどうしてこんなにトートなんだろう…と思いました。内から湧き出る自信と余裕が感じられ、とにかく歌声とその雰囲気が素晴らしい…。下手側だったので、途中近くの扉から入って来て、きゃ~モード突入でしたね。今まで、「初めて観たのが宙だったら姿月さんにはまっていただろう」と思っていたのが的中したようです。私は花エリザの時もそうだったけれど、わ~いいなぁ~と思っても、実際に生観劇しなければ”はまる”ということはないのですが、今回は、生姿月さんにすっかりやられた私でした。。。
ラスト
幕が一旦しまった後の挨拶で、急に宝塚のパレード音楽になったので、おおっと思ってしまった(笑)。こんなにトップ経験者の集まっているメンバーの中、最後に姿月さんだけが中央階段をはにかみながら降りていらっしゃいました。普段のぽけっとした可愛い雰囲気に戻っていて、思わず絵麻緒さんと出ていたクイズヘキサゴンで、関西弁のナイスなぼけを披露していたのを思い出してしまったわ(笑)
最後に
この公演を見るまで、「ずんこさんが東宝版のエリザベートをWキャストでやってくれないかなぁ~、そうしたら気軽にずんこさんの歌を聞けるのに。」とよく話していました。すると大抵の方が、「え?トートじゃなくって?」と聞き返すんですよね。でも実現可能な線はエリザベートじゃないの~?歌が聞けるならどっちでもいいわ~、なんて思っていたのですが、今日のコンサートに行ってやはり考えが変わりました(笑)。退団してても、結婚してても、男性のトートよりずっといいじゃない。是非東宝でトートを!と思った今日のコンサートでございました。買ってきたCDを聞くのが楽しみだわ(*^^*)
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ほんとにね~ハンドマイクでなんて
白けないかしら~?なんて懸念は無用でした。
ダンスもないし、小道具も少ないし
絶叫とか泣くとかいった芝居も薄めに
やってらっしゃいましたよね~。
それなのに、ぐっときましたね。。
月影さんの「私だけに」は鳥肌が立ちました。
自我にめざめてからの凛とした姿は
また見てみたい・・って思いました。
樹里ちゃんルキーニはもう期待通りで
色々やり尽くしてきて、世の中わかっちゃててるぞ!風なズルさというか
濃さがあってたまりませんでした~♪
投稿: れいこ | 2006年1月25日 (水) 15時35分
>れいこさま
ハンドマイクなのでどうかな?と私も行くまではちょっと心配でしたσ(^^;
でも、樹里ちゃんのつなぎがすごく自然だったので、
歌だけでも全く違和感なかったですよね!
投稿: 雪穂 | 2006年1月25日 (水) 21時48分
自己レスです(^^;
28日(土)は岡幸二郎さんが昼も夜もご観劇だったのですね!
それも、夜の部ではマグカップをキャッチされたそうで…(笑)
ご覧になれた方はいいなぁ~と思ってしまいましたです(^^;
(その岡さんの日記は、URL欄に入れておきました)
投稿: 雪穂 | 2006年1月30日 (月) 12時13分