先日テレビにて、「ゆでたまごの殻のむけ具合」に関して、自分が長年経験して持っている感覚を、論理的に説明してもらえて、すごく納得したんです。それで朝、ちょうどゆで卵を作ったこともあり、ついでにちょっと実験してみました。その納得のいった説明とは、以下の3点です。
★新しいゆで卵がむきにくく、古い卵ならつるっとむけるのは、卵の中にある炭酸ガスの量の差である。最初炭酸ガス量が多い卵も、放置することにより、徐々に炭酸ガスが抜ける。
★「むきにくい」ということは、「薄皮と白身がしっかり絡まっている」ことである。殻と白身の間にある薄皮は、ザルのように穴が沢山開いているため、炭酸ガスが多いと、熱した時に白身が膨張し、その網目に入り込んでしまう。
(私はそれを聞いて、柔らかくゆでた大量のうどんをザルにあげると、うどんが網目に食い込む状態と理解しました(笑)。ザルに食い込んだうどんをはがそうとすると、ぼろぼろになりますよね!)
★つまり、むきやすい卵を作るためには、炭酸ガスを事前に抜いておくことが必要。ラーメン店では、放置することにより、むきやすい卵を作っているが、家庭で放置する時間がないなら、殻にヒビを入れて抜いてしまうのがよい。
さて。これらの説明を聞く前の、自分の経験による卵のむき具合は、以下の通りでした。
(1) 生協の卵は新しく、冷蔵庫で10日放置するとむきやすくなる。10日経った卵と、スーパーの安売りの卵が同じくらいのむきやすさである。
(2) 小学校の家庭科で習ったゆで方(水から卵を入れ、沸騰後の分数でゆで加減を決める)の場合、おでんや煮卵など、どうしてもきれいにむく必要のある時は、スーパーに古い卵を買いに行かなければならない。
(3) だが、新しい卵であっても、沸騰したお湯に入れれば、むきやすいゆで卵ができる。その場合、鍋の大きさと卵の量によって、温度の下がり具合が違うので、何分ゆでるかは、経験で決める必要がある。
でもね。なぜ古いといいのか、熱湯だと大丈夫なのか、がわからなかったんですよ。でも最初の説明で、とても納得できました。その説明で書きなおしてみると、
(1) 生協の卵は新しいから炭酸ガスが多い。スーパーの安売り卵は、古くなって早く売る必要が出たから安く、そのため炭酸ガスが抜けていてむきやすい。10日経つと炭酸ガスが抜け、安売り卵程度の炭酸ガス量になり、むきやすさが同じになる。
(2) 家庭科で習う一般的なゆで方だと、炭酸ガスの量が多い場合、卵膜に中から膨張した白身が入り込んでしまい、結果としてむきにくくなる。
(3) 熱湯だと大丈夫なのは、これは想像ですが、外から急激に熱が加わることで、中から膨張するよりも先に、網目近辺が先に凝固するからではないでしょうか。
そこで、実験です(笑) 条件は、このようにしてみました。
* 同じ時に配達された卵を使う。(生協で配達後1週間たったものなので、炭酸ガスが抜けきってないために、むきにくい状態の卵であろう、と想像)
* 1つめは、今まで通り、水から入れ、沸騰後6分。
* 2つめは、ひびを入れ、炭酸ガスを抜いた状態で、1つめと同条件。
* 3つめは、ひびは入れず、沸騰したお湯で8分ゆでる。
* ゆであがった卵は、すぐに水にとって冷やす。
結果はどうなったと思いますか? ひびと、熱湯は、どちらが効果あると思いますか?
一つ目は、家庭科で習った通りのゆで方。
予想通り、ぼろぼろくんですね…。それでは、ヒビを試してみましょう。
これくらいヒビを入れてみると
ヒビがを入れたおしり側だけ、つるんとむけました…。ひび入れには、テクニックが必要なんですね。では、次に熱湯に入れた卵はこの通り。
一気に全体に熱が伝わるので、ある特定の場所がむきにくい、という事態にはなりませんでした。でも、炭酸ガスは入ったままなので、白身の弾力性はちょっと劣るのかも…。
並べてみると、納得ですね。左から、一般的なゆで方、ヒビ入れ卵、熱湯から入れたヒビのない卵、です。
ということで、以上の実験結果を受け、まだ試していない「ひび+熱湯」を試してみました。ひびは、おしりだけでなく、全体から炭酸が抜けるように、割れ目を入れてみたら、この通り!
最初の卵と比べると、その差が歴然としてますね。想像通りの実験結果となりました。ピース(笑)
結論。私の実験結果からも、新しい卵は、何かしらのテクニックを駆使して炭酸を抜いてやらないと、きれいにむくことはできませんでした。いつもむきやすい卵が食べたかったら、経済的にも精神的にも、スーパーで一番安い卵を買うのが一番ではないか、と思います。以上♪
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