パソコン通信
ニフティサーブを限定的に復活…という話を聞くほど、パソコン通信が遠くなってしまった今。中島梓さんの3回目の命日(祥月命日)となりました。
私は、高校時代から著書のファンですが、それは、数ある小説や漫画などを読む中で、グインサーガが一番好きなお話だった、というだけのこと。それよりも、中島さんとお話させていただいた経験が、私にとっては忘れられない人生の一部となったからこそ、こうやって今でも懐かしむ気持ちが出てくるのではないか…と思っています。
当時は、インターネットや携帯電話が普及していない時代でしたので、会社と2か所の保育園と家を、分刻みで往復していた私にとって、『パソコン通信を通して中島梓さんやその仲間とお話した』時間は、『唯一外界と接していた時間』だったのです。最初の頃は、モデムアクセスでしたね…。
今は、子育て中のお母さんでも、ネット上でつながりを持つことは容易になりましたが、当時は、自分の言葉を世の中に向けて発信するということは、極少数の、限られた人の特権だったのです。そんな時代背景の中、 尊敬していた作家である中島さんが、ファンと直接交流を持つ場を開いてくださり、10年近くお話をさせてもらったのは、私にとって本当に貴重な体験でした。
今は、本当に本を読まなくなりました。手に取るのは、たまゆらの鏡や天の陽炎などの大正浪漫ものを、時々つらつらと眺めるくらい。本屋で、他の作家さんの本を手に取ってみても、何だか買う気がしないんですよね…。時々、グインの続きが読みたいな…と思ってしまうので、それを思い出さないように、心の中でセーブしているような感じです。
ニフティのフォーラム招待を申請してみたけれど、「あのパティオはもうない」と思うだけかもしれないな…。でも、ちょこっとはのぞいてみようかな。
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