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2015年10月13日 (火)

【花】新源氏物語

 初日から一週間経った花組公演、『新源氏物語・Melodia』を観てまいりました。朝5時発、夜中1時着という、約20時間の強行軍でしたが、とても充実した一日となりました。今回は、再々演もの、ということもあり、ネタバレを気にせずに書いていくつもりです。書いたからと言って、あの美しさが伝わるとは思いませんが(笑)、気にする方はここまでにしてくださいね。


新源氏物語

 「明日海さんが光る君を演じる」と聞いてまず思ったのは、花組ならではの日本ものね!ということでした。たぶんそのあたりが、昔からのファンの方と印象が違うのではないかと思っています。私が宝塚で見た光源氏は、春野さん主演のあさきゆめみしⅡだけで、それは、花組の愛華さん主演の再演だったからです。昔、春野ファンだった頃に、その『あさきゆめみし』を観るために、梅田へ遠征しているのですが、その時の記事がこちらになります。

源氏物語:あさきゆめみしⅡ

 この中で詳しく書いていますが、高校3年生の一年間は、古典で源氏物語を学んでいました。自分なりの言葉で一冊の本に仕上げてあり、半世紀誕生日を過ぎた今になっても捨てられずにいます。田辺先生の新源氏物語は読んでいませんが、ほぼ、有名な場面も、人物相関図も頭に入っている状態。

 そのベースがあって観劇したときに思ったのは、適材適所という言葉でした。源氏物語は、容赦なく言えば、光る君の女遍歴が綴られているだけのお話です。それが人々の共感を持って読み継がれているのは、ストーリーが面白いと言うよりは、雅やかで美しいだけでなく、政治手腕にも長けている光る君の存在と、それを取り巻く様々な女人の魅力があるからだ…と思うのです。 だから、宝塚で再演するためには、それを演じることの出来る役者が揃わないと、出来ない演目だと思うのですよね。

 多彩な女君を演じる花娘の中でも、特に仙名彩世さんの朧月夜が、”気品ある色気”があって、素晴らしな…と思いました。特筆すべきは、若紫の春日うららさん!子供らしいけれども、一般の子供とは違う品位を、しっかりと感じる演技でした。花乃さんの藤壺も、理想の女性を描いていたと思いますし、紫の上の桜咲彩花さんも、出来た人だけれど親しみやすい、という感じが出ていて、とても良かったと思います。生霊・死霊と、おどろおどろしく描かれることも多い六条の御息所も、今回は柚香さんが高雅な雰囲気を出すように演じており、”自分ではどうにもならない恋の苦悩”が形となってしまった、という感じに受け取れました。

 でも、源氏物語を知らない初見の人に、それらがちゃんと伝わるのか…。この女の人だれ?誰と関係があるの?左大臣家と右大臣家って、誰がどっち側の人?、”とのいの暇つぶし”って台詞、意味通じているのかしら…というように、何だか良く分からないままに終わってしまっているのではないかしら…と、少し心配になりました。 私は、雨夜の品定めから藤壺の話へ持って行くなんて、上手くまとめたな…と感じましたが、これも、源氏物語を知らないと、唐突なお話かもしれません。

 私からのおすすめは、初見の方はいっそ、内容は全て後回しにして、雅(みやび)な平安の絵巻物を眺めに行く、と割り切った方が良いのではないか…ということです。『源氏物語絵巻』というものも存在するのですから、それを観に行くと思えば素晴らしい作品。七夕シーンなど、本当に美しくて、眼福(*^_^*)

 しかしながら同じ日本ものでも、先日大ヒットした『風の次郎吉』や『仁』などの、冒険活劇風の楽しさはありません。こちらは平安時代の宮中のお話。恋の苦悩を描いた、高雅で美しい世界。そのあたりは承知してご覧になられるのが良いかと思いました。

 そしてもう一つ。長い長い源氏物語は、切り取り方でどうにでも変わるお話なので、新源氏はどんな切り口なのか…と思いながら見た初回は、『どう終わりにするのか』が気になってしょうがありませんでした。あさきゆめみしが、紫の上を女主人公にした源氏の後半生を描いた作品とするなら、この新源氏は、藤壺の宮を手の届かぬ女性と位置付け、それゆえに女遍歴を重ねる光源氏…という、あらすじ版。源氏の死の手前までのお話で、自らのおごり・罪を悟り、それでもそれを背負って生きてゆく…という決意までが描かれていましたね。

 そこまで把握して見た2回目。美しい見どころと、それぞれの役の印象を箇条書きに書いていきたいと思います。


* 明日海光源氏の登場!下手花道のすぐ脇のお席だったのですが、何かに引っ張られている…?と思うくらいに、暗闇の中、滑るように移動する明日海さん。おお…とそれだけで、感嘆してしまった(笑)

* そしてチョンパの幕開き!本当に美しい!これぞ日本もの…と思いました♪大階段が雛段のようで豪華!

* 現在で言う「光源氏のオーラ」を、「情熱のほてり」と表現する惟光。苦悩の光源氏と対照的に、様々な場面でほがらかな雰囲気を醸し出していて好演。ききちゃん、幕開きの歌も良いですね♪

* 右大臣のタソさん、素晴らしい好演!京さん、汝鳥さんと、この3人だけが、平安のお化粧だと思いました。他は、現代の人でも美しいと思う公家に作っていますが、この方たちは、『これぞ平安のあるべき姿!』と思いました(笑)

* 話しかける言葉は穏やかでも、藤壺に「葵上さまをお大切にあそばしませ」と言わせる父、桐壷帝。この場面が一番の見どころだと思います。3者それぞれの想いが、痛いほどに伝わってくる…。本当に、胸に迫るものがありました。

* 10年後のレイちゃん。若い男役に変わって、軽やかに登場(笑) 情熱的な柏木がぴったりです。鳳月さんも、真面目な公達が良く似合う。

* 源氏が、柏木を責める資格が私にはあるのか、おごりの罪に、神は罰を与えたのか、と言うシーン。あさきゆめみしの、許さぬ!という怒りと対照的だと思いました。(たからぶの、「いやいやいや、あなたも一緒だから!」という、陽月さんのコメント最高♪)

* 全編を通して…。光源氏のみりおさんの美しさだけで、観る価値ありです。抑えた苦悩の感情を秘めた光る君は、みりおさんの得意とするお役…。私はすっかり、美しい平安の都に迷い込んだつもりで、楽しんでまいりいました♪


 お芝居はこのくらいでしょうか。長くなりましたので、ショーは明日に!  (翌日のショーの感想はこちらです⇒ Melodia -熱く美しき旋律-  )

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