【星】 ATERUI 阿弖流為 初日感想
星組シアタードラマシティ公演『阿弖流為』の、初日と翌日の2公演を観劇してまいりました。礼真琴さんにとっては、ドラマシティの初主演!そして31日からの東京公演は、青年館の『こけら落とし公演』として予定されています。そのような節目の公演の初日を観ることができ、本当に嬉しかったです。
通常の大劇場公演の場合は、公共交通機関が動き始める前に出発しても、タカラジェンヌさんの出勤風景を見るのは無理なのですけど、今回は間に合うということが分かり、急遽新幹線を変更。夜中のうちに支度を終わらせ、早朝に家を出ました。無事、入りに間に合ってよかったです!(実はそれで、このブログの雪組公演評が尻切れトンボな状態なんです(笑))
では、まだ初日開けてすぐということもありますし、大まかに雰囲気を伝える感じで、公演評を書いてゆきたいと思います。
原作本
本当にこの公演を楽しみにしていたのですが、実は私、原作を最後まで読めていません。7月に入ってまだ上巻の半分だったので、これは読まずに行こう!と一旦封印。梅田は未読状態で観劇しました。青年館までには読む予定です。
筋としては、朝廷目線で書かれた史実として、『朝廷軍に屈しない蝦夷(えみし。現在の東北北部)を制圧するために、征夷大将軍として坂上田村麻呂が派遣され、蝦夷の長(阿弖流為)を降伏させた』という言い伝えがあります。坂上田村麻呂は助命を嘆願したが、朝廷は受け入れず処刑した、という逸話を公演の主軸としていますので、それだけ押さえていれば大丈夫です♪
初日の印象
実は私、楽しみにはしていたけれど、公演的には全く期待していませんでした。先ほどの史実を知っていると、どう考えても楽しい話にはならないだろう…と思いましたし、脚本家の先生のオリジナル作品は、どんな話だったか内容を思い出せないほど、印象の薄い公演でしたので…。
ところが蓋を開けてみたらどうでしょう!!! 以下に、印象をまとめたツイートを書いてみます。
- 阿弖流為初日。土臭く戦い続け、田村麻呂が助命を嘆願するも処刑された話、と思っていたので、期待していなかった私…。ところが、予想を遥かに超える素晴らしい舞台で号泣でした!美しい旋律。バサラを彷彿とさせる、迫力ある映像と音楽。そして、重心の低い熱い熱い踊り。星組魂を感じる公演です!
- 宝塚版の阿弖流為は、戦いの歴史と田村麻呂との交流が、原作よりもタイト。でも総じて『宝塚作品』としての完成度は高いと感じました。少人数で大軍を演じるための映像。心情をより深く感じさせるメロディ。そこに、琴さんの確かな技術と星組のパワーが加わり、悲劇なのに終演後に爽快感すら覚える作品です。
- 初日の冒頭。同志を集めるのがスカピン団風に見えて、『琴ちゃん、今回は仲間に囲まれて良かったね(;_;)』と思いました。この公演は、瀬央さんが孤独なお役ですね。2番手格の宿命でしょう。
- 特筆すべきは、礼真琴さんの成長です。安定した歌唱と熱い踊りはもちろんですが、主演男役としての貫禄は、今までの作品以上!と思いました。大劇場作品のショーで中央に立ったり、歌唱で満員の観客を魅了した経験は、大きいのかな…と感じています。これからの進化にも、目が離せませんね♡
ツイートでは、少々抑え気味に書いていますが、もうね。目が腫れて出待ちしたくない…と思うほど、号泣しました…。蝦夷軍の生き様がかっこよすぎ♡
映像
- 「もれ」とか「ひらて」という音(おん)を聞いても、初見の方には、それが何なのか全然分からないと思うのですが、人物紹介と共に漢字で名が表示されるので、あぁ人の名前なのだ、と一目瞭然。とても分かりやすい演出になっています。私は原作を読んでも、人物の読み方が全く覚えられず、スマホのメモ帳にふりがなを書いておいたくらいなので、この演出はとてもいい!と思いました。あと、菟穂名(うほな)が分かりにくいと思うのですが、これは佳奈の義弟です。
- 蝦夷というのは東日本(主に東北地方)なので、集落が点在している状態でした。それぞれの長(おさ)の息子が阿弖流為の仲間なのですが、それぞれの地域名も表示してくれます。こんな漢字の地名なのだ、と思うだけですっきりします。
- 戦況・戦術も、地図がないと言葉では分かりにくいですよね。どうしてその地域に城が作られるとマズイのか。それを、映像が補完していて、一回の観劇でもすんなりと分かりやすくなっています。そのような配慮があるので、原作を読んでいなくても、一回の観劇で楽しめると思います。
- 琴ちゃん1人で戦うシーンも、映像とぴったり息があっている!!!
音楽
- セリフを歌で表現するシーンもあり、ドラマシティ公演のお芝居にしては、音楽が多い気がします。そしてどれも美しい。
- ピアノやクラシック調のものが多いことも、自分が「いい」と思う理由かもしれません。
- 飛良手が忠誠を誓うところの主題歌は、空の映像と相まって、心が高揚する曲です♪ 琴ちゃんの歌唱を堪能できます!頭の中をぐるぐる中。
- 佳奈の歌、1幕最後も、2幕のラストも、心情が押し寄せてくるような歌唱で、すばらしいです。佳奈の辛い過去と、それを包み込む阿弖流為のまっすぐな愛情表現。菟穂名の煙も、背景の美しさも、曲のメロディーも、そのすべてが相乗効果となって感動するのでしょうね。
- 2幕は、何と言っても最後の田村麻呂の歌が、心に染みます…。
人物
- 桓武天皇(かんむてんのう):この帝は誰?“朝廷の長“としてのオーラがあるから下級生ではないと思うけれど…?と分からなかったのですが、幕間にプログラムを見て驚きました(^^)v 分からないはずだ(笑) 遷都、遷都とセリフに出てきますが、平安京を作った天皇だったのね。
- 鮮麻呂(あざまろ):出待ちしている時に、ファンの方に語りかける壱城さんの声が聞こえてきたのですが、私を可哀そうと思っているなら、それは違う。彼は使命を全うして幸せなのだ、とおっしゃってました。途中、無残な姿になるので、ファンの方たちにはつらいと思うのですが、生き様が素晴らしく、阿弖流為は鮮麻呂の意思を受け継ぎます。
- 飛良手(ひらて):えまさんの立ち回りというか、剣術に力がある。人を切る刀、という強さを感じました。
- 菟穂名(うほな):100期生の天彩峰里さん、重要な少年役で光っていました。素晴らしい。
- 和我女(わがめ):去年入ったばかりの都優菜さん、冒頭の歌に驚きました。こんな下級生さんだったとは!
- 紀広純(きのひろずみ):輝咲さん、狡猾な朝廷側の将軍を、見事に演じていらっしゃいました。
- 母礼(もれ):2番手役の人が演じてもいい役どころ(軍師)で、綾さんが健闘していました。普段の雰囲気と、役に入った時の印象が本当に違いますね!
- 坂上田村麻呂:征夷大将軍って、そうか…蝦夷を征伐する将軍、ってことなんだ…と改めて思いました。朝廷側の武人なので、蝦夷たちとは一線を画す品格を、丁寧に演じていらっしゃいます。心情がしっかり伝わってくる歌唱でウルウルしました…。
- 佳奈:この阿弖流為の妻に関しては、原作と大きく設定が異なっています。でもそれが分かりやすく劇中で説明されていますし、『人とみなされず侵略された』歴史を表していました。
- 阿弖流為:今回は、お芝居がぐんと成長したように感じました。そして、立ち回りや歌が素晴らしいのは、言わずもがな(笑)。琴さんの持ち味を堪能できますし、若くして中心に立つ姿は、今の琴さんにぴったりで、観ていて安心感があります。そんな実力がベースにあるからこそ、観客も素直に芝居に入り込めるのではないでしょうか。
萌え・涙シーン(今後追加予定(笑))
- 「冒頭の爆踊り」と話題になっているシーン(笑)。重いお衣裳でこの猛暑の中踊るのは大変だと思いますが、あぁ…星組を観ている!という気分になります!(^^)!一気に公演に引き込まれます。
- そんな踊りや、立ち回りの詰まった公演の最後に、リフトがあります。本当にお疲れの時間と思うのですが、高速でぶれない琴ちゃんの身体能力に脱帽!
- 主題歌には名前がないそうですが、私はあの、どこまでも走り抜けるような、希望を感じさせるイメージの曲が大好きです。早く音楽配信に入ってくれないかなぁ…♡
- 宝塚定番の、ラストの蘇りシーン(「黄泉(よみ)帰り」と変換された(笑)確かに!)は、涙なしでは見られません。
- 初日映像でも流れていますが、「俺では〇〇〇か!」。ドキドキ♡
- 『手首ぎゅ』も、弓シーンの『後ろからホールド』も最高♡
最後に懺悔
- 私が大学生時代、一般教養で蝦夷の歴史を選択していたはずなんです…。原作本を読んでいる時も、観劇中も、ふと既視感が…。教授の出した本が教科書だったので、理系の私にとっては本当に眠い授業だったのですが、今とても読み返したいです。おそらく本は処分してしまったので、先生ごめんなさいorz…という懺悔です(笑)
最後に添付した写真は、遠征の合間をぬって、枚方まで行って撮ってきたものです。ラストシーンの場所、と言い伝えられている場所です。
以上、初日の報告でした。また原作を最後まで読んだ上で、東京に来た時に感想を書きたいと思います。
青年館 千秋楽の感想はこちら⇒
青年館千秋楽
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大学の一般教養、古代東北のフロンティアではないですか?私はこの先生や授業が結構好きでした。もう内容はほとんど忘れていますが(^_^;)
投稿: ちか | 2017年7月20日 (木) 10時39分
>ちかさま
そうそう!それですーーーー!!!!古代東北のフロンティア。さすがちかちゃん(≧∇≦)
やっぱり「古代東北」だったね(^^; それすら危うかった私(笑)
投稿: 雪穂 | 2017年7月20日 (木) 11時48分
感想ありがとうございます!読んでいて初日の舞台のことを思い出しました(≧∇≦)
それに、萌えポイントすごく納得です。くらっちが自分から離れたあとの阿弖流為の手首ギュは目の前でやられたときにキャー(*ノωノ)ってなりました。
ほんと素晴らしい作品でしたね。正直演出家の大野先生は最近も信長やバンディードとか正直微妙な作品が多くて心配していたのですが、これは大ヒットです!ネット上の感想を見ても大好評でまたトップへの階段を1段昇った気がします。
そして阿弖流為の塚まで行かれたのですね素晴らしい!ほんとリアルでも阿弖流為を身近に感じる遠征ですね!
こちらも今は図書館で原作本を借りてきて今後の遠征の電車の中で読もうと思います!
投稿: モグ | 2017年7月20日 (木) 21時36分
>モグさま
そうか~確かに、目の前でしたものね!キャー(*ノωノ)って分かります(笑)(笑)
初日の日、”最初に感じた印象”をお話できて良かったです!
また、観劇日が同じ時には、ご挨拶させてくださいね。
投稿: 雪穂 | 2017年7月21日 (金) 00時27分
コトちゃんの「阿弖流為」いろんな所から、とても良い評判を聞いています。
雪穂様の愛のある感想や解説を読み、青年館での観劇が楽しみで仕方ありません。
時間があれば、シネマ歌舞伎の「阿弖流為」も見てみたいなと、思います。
(๑・̑◡・̑๑)
投稿: kako | 2017年7月24日 (月) 11時24分
>kakoさま
青年館公演、楽しんでもらえたらいいな…。
シネマ歌舞伎の阿弖流為、終わってしまったと思っていたら、まだ見られるのね。私も行こうかな(*゚▽゚)ノ
投稿: 雪穂 | 2017年7月24日 (月) 23時09分