台風と公演中止
金曜日:公演中止と発表
先日の日曜日は、星組公演『食聖・エクレールブリアン』の千秋楽でした。しかし皆さまご存じの通り、前日の友の会貸し切り公演と、さよならショー付きの前楽が、公演中止となりました。トップコンビの退団公演。しかもさよならショーが中止。これは、ファンにとっては無念としかいいようのない決定だったと思います。
タカラジェンヌは有限の存在…。だからこそ華やかに輝き、ファンも「今しかない」から心を込めて応援し、全てが『卒業の日を晴れやかに迎えるため』に動いているところがあります。実際、元タカラジェンヌの歌の先生が、「入団した日そのから、タカラジェンヌは常に自分の幕引きの日を考えている。」とおっしゃってました。
きれいごとだけではなく、ファンも時間とお金を使って応援しているわけで、長年応援してきたファンの方たちの中には、千秋楽会場には入れず、前楽しかもらえなかった方も多いだろう…と想像してね…。その最後の見納めの観劇が取り上げられてしまった方たちの心境をおもんばかると、もういたたまれなくて、仕事が手につきませんでした。
自然災害とは言え納得しかねていたら、千秋楽の日に、紅子さんご自身で「台風、宝塚ファンに謝れ!」と叫んでいて、何だか少しだけすっきりしました。
土曜日:台風直撃
そしていよいよ、台風は自分の住む地域へ直撃のコースを進んできました。携帯の緊急速報が鳴ったのも初めてで、「ただちに避難!」と何度も通達が来るし、ニュースの映像を見ると、近くの河川や道路が凄い状況になっていて…。自分の家は浸水しないだろうと思いつつも、河川の警戒レベルが黄色になってきたので2階へ大事なものをせっせと運んだほどです。
そして台風が抜けてきて、停電も浸水も免れて、やっとお風呂に入る気持ちになったら、追い炊きスイッチを押した途端に爆発音が…!外に設置してある防犯センサーが反応して光るし、基板は熱くなるし…。気のせい?本当?と思って、30分してからもう一度だけトライしたら、やはり爆発音が…。これはやばい!と、給湯器のスイッチだけでなく、大雨の中電源プラグを抜いて(これも危険…)、ガスも元栓を締めて…。前日の残り湯がまだ生暖かい状況だったので、それでお風呂を済ませて翌日に備えました。
日曜日:千秋楽
次は交通手段が問題でした。高速道路は翌朝になっても全面通行止め。電車の復旧は昼の見込み。どうやって13時半までに着くか…と考えたら、車しか手段はありませんでした。でも、電車が止まっていたら大渋滞になるのは目に見えている…。
でも夜明け前に出発したら、冠水していたり道路が陥没していたら危険ですので、夜明けを待って出発することにしました。
最初は順調に進んでいたのですが、6時半くらいになって車が増えていって、これは大変…と思っていたら、首都高の渋滞情報の掲示板がついてることに気づきました!やった!開通したんだ!と思って、すぐに車線変更をして高井戸へ。間一髪でETC挿入やナビ変更も間に合って、そこからは、開通したばかりでガラガラの首都高を使って、15分で日比谷まで到着することができました。
後から知ったのですが、NHKが繰り返し報道していた「道路が噴水状態」の場所を通過して多摩川を渡っていたんですよね…。隣の隣の橋は、橋桁が崩壊寸前で、通行止めになっていて…。本当に、8時に日比谷に着けたのは、奇跡的な幸運だったようです。
緊張が解けて、とても立っていられない状態だったのに、お店は全部休業していて、座るところもなかったので、初めて個室ネットカフェにお世話になりました。そんな綱渡りの状況を経て、千秋楽を観劇することができたのです。
普通であることが当たり前でははないことは、東日本大震災の時に身を以て知ったはずだったのに、やはり忘れかけていたのでしょうね…。千秋楽だけでも無事開演できて。秋晴れの中、入り出待ちイベントもできて、沢山のファンが最後を見送ることができて、本当に良かったです。
前楽が中止で無念だった方。千秋楽チケットを持っていたのに、交通手段がなかった方。そんな方たちが多い中、千秋楽を観劇できたことに感謝した一日でした。
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