エリザベート:帝劇2022年
東宝エリザベート。本日は花總さんと山崎さんの回を観てまいりました。はっきり言って最高でした!半年前からこの組み合わせで観たいと思っていた回なので、無事開演できて、無事自分も観られる状況となって、本当に嬉しかったです♪
実は私。今までは東宝エリザを観ても『宝塚の倍額を出す価値』を感じられないことがありました。このお値段でこの舞台なら、宝塚を2回観る方が断然楽しい…と思ってしまったのです。
でも今日は違った。圧倒的な歌唱で攻めまくるトートと、その周りを固める肉体美のトートダンサーは、これぞ帝劇レベル!と思う素晴らしい技量で大感動。ヴィンディッシュ嬢の歌がとても印象的だったし、ハイネの場面のデュエット(シシィとパパ)が泣けて泣けてしょうがなかった。ここで泣いたのは初めてだったんですけれど、何だろう。シシィの苦しみがダイレクトに伝わってきたのでしょうか。パパとのハーモニーは美しい旋律でした。
そして香寿ゾフィーのソロ。教育方法に問題はあったかもしれないけれど、王家存続のために孤軍奮闘していたのが伝わってきて、ぽろぽろ泣いてしまいました。マダム・ヴォルフの未来さんはさすがだったし、美麗さんのマデレーネも目が離せなかったし、佐藤フランツの声の良さに感動。ルキーニもイメージにぴったりでしたし、どの役の方も、キラリと印象を残す演技をされていて、技量のある演者を集めてこそ成り立つ作品なのだ…ということも実感しました。
では、最後にトートとエリザベートの印象を書いておきたいと思います。
花總シシィ
「きれいな女なら他にもいる」ではないですけれど、「歌が上手い人は他にもいる」。でも、花總さんのエリザベートは、歌唱の技量だけでは測れない、圧倒的な存在感を感じます。
気品。たたずまい。内に秘めた思いがダイレクトに伝わる歌唱。10台から老年までの演技。後半は顔の輪郭じたいが変わっていてすごい…と思いますし、最初はあらがうだけだったシシィが自我を見出し、最後に自らトートに身をゆだねるまでのシシィの生涯が、しっかりと伝わってきました。
そして何と言っても1幕ラストの、あの白いドレスとシシィスターを身にまとった花總さんの美しさ…。ほーっとため息がでるほど素敵ですね。観られて本当に良かったです。チケットを手配してくださった友人に感謝!
山崎トート
圧倒的な歌唱で、存在感のある熱いトートですね。私の基準はどうしても礼真琴さんになってしまうのですが、彼女の舞台と共通点が多いな…と感じます。他のメンバーの歌に聞き惚れていても、山崎さんがそこに加わると空気が変わるというか、歌でねじ伏せる強さがあるというか、すごいわ…すごいわ…私はこんな歌が聴きたかったのよ!!!と思うんですよね。声の質も、発声方法も、表現も、一番自分が求めているものに近いからなんだろうな…と思います。
私は音程のブレに違和感を感じる人なので、山崎さんの歌は本当に安心できるし心地いい。そして、安心できるからこそ、どっぷりとエリザベートの世界観に身をゆだねられるのだな…と再確認しました。
最後に
観る側がトートやシシィに求めるものは、人それぞれ違うと思います。だからこそ、いろいろなキャストの組み合わせがあって、一番好みに合うのはどれか…と探す楽しみもあるのだと思います。2022年版のエリザベートは、私の中で記念に残る作品になりました。このまま最後まで公演が続き、皆がこの素敵な公演を観られますように…と願っています。
追記
愛希さん回(11/19)を観た時のキャストです。愛希エリザベート、2幕がとても良かった。パパとの歌が心に響きましたし、渾身の演技は涙しました。会場の拍手も大きかったです!あと、トートダンサーが素敵でテンション上がった。
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