2025年5月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

過去の記事

« 2023年12月 | トップページ | 2024年4月 »

2024年1月

2024年1月29日 (月)

【星組】VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)

2024年幕開きの星組公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』『VIOLETOPIA』が、大劇場にて大絶賛公演中です。お芝居のRRRが適材適所な配役で、ストーリー展開や映像や光を上手く使った演出で話題となっている反面、ショーの方は私が1回で感想が書ける状態にならなかったので、千秋楽遠征前にショーの感想をまとめておきたいと思います。RRRの初日の感想はこちらです。

RRR 大劇場 初日 感想 (ヅカファン目線で)

今回VIOLETOPIAを観て痛感したのは、「私が礼さんが出演されるショーに期待するのは、”男役らしい客席サービス”なのだ。」ということです。それは直接ファンを釣るということではなく、例えば「私に歌ってくださっている❤」と思えたアシナヨ席。2階のセンターに近い席からオペラで見ると、涙が止まらなかったのを覚えています。グランカンタンテのボニータは『色気あるダンス』で悩殺でしたし、モアーダンディズムは「男役としての色気を学ぶ」ことがミッションだったので、客席にアピールする場面が沢山ありました。

VIOLETOPIAの初日、妖しい不思議な世界観であるとは聞いていましたが、「またフード付きの悩める青年か…このような役が多すぎでは…」と思ってしまって、”次の場面こそ…”と期待しただけで終わってしまったんです。本当にもったいないことをしました。

そして観た2~3回目。内容が分かってから観た時の世界観は全く違いました。一幕のお芝居は、異国の熱気で客席を興奮の渦に巻き込み、そして2幕ではしっとりと歌とダンスを楽しむ…。そんな組み合わせっていいな…と思ったんです。

その視点で観ると、妖しいゴシック的な世界観の中で、礼さんの細部までこだわった歌とダンスが堪能でき、近未来的なフィナーレも楽しめるショーなんですよね…。ストーリーは『劇場にまつわる記憶。悩める青年が最後に悟りを開く。』くらいで、各場面を楽しめばよいのだと思いました。

特に客席降り!礼さんのトップお披露目公演は客席降りのあるショーでしたが、一か月たたないうちに緊急事態宣言となり、4か月後に再会したときには中止となっていました。それから4年。やっとタッチも可能な客席降りのショーが復活して、本当に感慨深いです。

2週間離れた今、もう一度観たい!と思う場面は、サーカス、シャンパン美女、大階段の男役総踊りでしょうか。あ…、舞空さんの男役っぽい恰好がなんとも素敵で、「この姿を見せてくださり、ありがとう!」と思いました♡

今度の週末は、約3週間ぶりに遠征予定です。どう進化したのか。自分の見方がどう変わったのか。そんなところも含めて、一つ一つの場面を楽しみたいと思っています。

追記

現在、東京公演中です。今はこのショーも存分に楽しんでおります。

ただ一時期、自分の心が疲れていた時にこのショーを観たら、闇に取り込まれる感覚になったことがあるんです。特に狂乱の場面は、迫ってくる無数の顔、自分(孤独)が映し出される多数の盆を見た時、"恐怖"すら感じました。

その時、「ちょっと怖い」という感覚を楽しめるのは、心が健康で幸せの証かも…と思ったんですよね。そんなことを考えるくらい、このショーは受け取り方が個人で違うようです。今では「何で怖かったんだろう…?」と思っています。

それどころか、大劇場の客席降りで「指差しファンサ」をいただいてからは、印象が180度変わりました♡ 握手できる近さで、じーっと目を見て(あなたに…)とゆっくり指差しファンサをしていただいた時は、その後の記憶が飛んで、もうこのショー大好き~となった私。我ながら、何と節操のない…(笑) 

2024年1月12日 (金)

【星組】RRR 大劇場初日感想 (ヅカファン目線で)

大劇場で始まった星組公演 『RRR × TAKA"R"AZUKA 』『VIOLETOPIA』の初日を観ることが叶いましたので、"星組ファン目線"での第一印象をまとめておきたいと思います。

Img_9073

映画で事前準備

本公演は、大ヒットしたインド映画RRRを、ビーム目線で描き直したミュージカル作品。ヅカファンにとってインド映画といえばオームシャンティオームですし、 RRRのナートゥダンスがアカデミー賞を受賞したこともあり、映画を見る前は明るいイメージの内容を想像していました。

ところが、映画館でショックを受けた私…。三時間のほとんどが、戦い、血、拷問、差別でした。イギリスの植民地支配からの独立運動を描いた作品ですので当然と言えば当然なのですが、生々しい描写に圧倒されたまま終わってしまったように思います。

見た後に知ったのですが、ラーマとビームは実在の英雄で、「その2人が出会っていたら」という想像の話であり、ナートゥは「差別にダンスで立ち向かう」、全編通して唯一明るいシーンだったのですね。そのため、初日を観る前は、

*三時間の内容を半分にするために、どのような切り取りをするのか。

*拷問シーンはどこまで再現するのか(危なくないのか)。

*あの筋骨隆々な俳優さんが膝を痛めたナートゥダンスを、毎日公演して大丈夫なのか。

と、楽しみよりは心配の方が大きかったように思います。

 

初日の感想

一言で言えば「最高!」

映画の肉弾戦・猛獣・拷問シーンをカットして、部族の娘の救出と男の友情、淡い恋心に絞った演出となっていました。映画のワイヤーアクションの代わりに炎や水をダンスの演出で盛り上げ、RRRのエッセンスが凝縮されていたと思います。さらに、映像や光の演出をふんだんに取り入れて、大迫力の場面になっていたことに感嘆しました!

コンパクトなストーリー展開。虎と戦うビーム、1万人を相手にするラーマ、2人で肩車で突破するシーンなど、戦闘シーンはほぼカットされ、ミュージカルとして間延びしない構成になっています。ビーム視点なので、最後のラーマに関連した部分が凝縮された感じです。そして、映像が非常に効果的!子供を救う火のシーンも迫力があり、ビームが旗を手にしてからは青の照明が増えて形勢逆転の様子が描かれています。場面転換にも使われていて、一気に外から部屋に変わっていますし、最後のクライマックスのラーマの矢も雨のよう。RRRは後方や二階で観てこそ、その良さが分かります!

ビーム視点の構成なので、マッリ連れ去りの場面や、歌で民衆を動かす「コムラムビームビームよ」のシーンは丁寧に描かれています。ムチで打たれてビクッとしながらもブレない礼さんの歌…その歌によって立ち上がる民衆のうねり…。この場面、最高です!そして、ラーマに助けてもらった後にその大義を知り、ビームの苦しさが伝わってきてウルウル…。そして森に行ってからのカッコよさったら♡ 

ラーマを演じた暁さん。ビームの恋の後押しをする時に「がんばれよ」と手を上げるのですが、自然とにじみ出る「モテル男の余裕感」が感じられますし、最後に本来の自分に戻って弓を射る場面は、神々しいほどに格好いい!ヘビの毒に苦しみながら、ビームの告白を聞くところのお芝居も素晴らしいです。

舞空さんジェニーが自転車で登場した時は笑いが起きましたね!この時のビームのもじもじが可愛いです。原作の映画では車に乗っていて、ラーマがタイヤをパンクさせて話すきっかけを作るのですけれど、星組Versionでは、あらかじめ自転車が修理できると観客に知らせた上で、この場面になっています。再現率も高く、美しく聡明なジェニーですね。

*トゲのムチで血溜まりを望むキャサリンはカット。貫禄はそのままに、小桜さんがパーティで歌を披露しています。超美声なのに、「うるさ〜い」という素振りをするさりおさん…(笑)

ジェイクの極美さんが、「いいヤツ」として出番が増え、何故か最後はお笑い担当に…( ´艸`)

ナートゥは、"歌いながら"、"ヒール"で踊っています。でも、各個人の負担を減らし、組子全体で作り上げている構成になっていました。ありちゃんの「ご存知か」でキター!という雰囲気となり、客席も手拍子で盛り上がって、劇場が一体となったように感じました♬ 途中、ビームとラーマが後ろに下がり、ペッダイヤとジャングが前面でナートゥを踊っているのですが、その間はビームとラーマが女性陣にダンスの指南をしていますので、お見逃しなく。だからその後、女性陣が一斉にナートゥを踊れるんですね。先頭のなこちゃんの、体幹が感じられるキレキレナートゥが絶品です!

 

最後に

この公演を観て、大義の為には同胞の犠牲も厭わないラーマが武器のない革命に気付き、身近な者しか見えていなかったビームが大義に目覚めた。そんな2人の友情と成長の物語なのだと、私もようやく気付けたように思います。細かい見どころポイントはまだまだありますが、今日は星組ファン目線での初日報告としたいと思います。

追記

こちらのサイトは、疑問と答えが完結で、なるほど!と思うことが満載でした😉 長いblogですが、観劇後におすすめの読み物として紹介しておきます。

ショーの感想はこちらです。
【星組】VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)

 

« 2023年12月 | トップページ | 2024年4月 »