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2024年1月12日 (金)

【星組】RRR 大劇場初日感想 (ヅカファン目線で)

大劇場で始まった星組公演 『RRR × TAKA"R"AZUKA 』『VIOLETOPIA』の初日を観ることが叶いましたので、"星組ファン目線"での第一印象をまとめておきたいと思います。

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映画で事前準備

本公演は、大ヒットしたインド映画RRRを、ビーム目線で描き直したミュージカル作品。ヅカファンにとってインド映画といえばオームシャンティオームですし、 RRRのナートゥダンスがアカデミー賞を受賞したこともあり、映画を見る前は明るいイメージの内容を想像していました。

ところが、映画館でショックを受けた私…。三時間のほとんどが、戦い、血、拷問、差別でした。イギリスの植民地支配からの独立運動を描いた作品ですので当然と言えば当然なのですが、生々しい描写に圧倒されたまま終わってしまったように思います。

見た後に知ったのですが、ラーマとビームは実在の英雄で、「その2人が出会っていたら」という想像の話であり、ナートゥは「差別にダンスで立ち向かう」、全編通して唯一明るいシーンだったのですね。そのため、初日を観る前は、

*三時間の内容を半分にするために、どのような切り取りをするのか。

*拷問シーンはどこまで再現するのか(危なくないのか)。

*あの筋骨隆々な俳優さんが膝を痛めたナートゥダンスを、毎日公演して大丈夫なのか。

と、楽しみよりは心配の方が大きかったように思います。

 

初日の感想

一言で言えば「最高!」

映画の肉弾戦・猛獣・拷問シーンをカットして、部族の娘の救出と男の友情、淡い恋心に絞った演出となっていました。映画のワイヤーアクションの代わりに炎や水をダンスの演出で盛り上げ、RRRのエッセンスが凝縮されていたと思います。さらに、映像や光の演出をふんだんに取り入れて、大迫力の場面になっていたことに感嘆しました!

コンパクトなストーリー展開。虎と戦うビーム、1万人を相手にするラーマ、2人で肩車で突破するシーンなど、戦闘シーンはほぼカットされ、ミュージカルとして間延びしない構成になっています。ビーム視点なので、最後のラーマに関連した部分が凝縮された感じです。そして、映像が非常に効果的!子供を救う火のシーンも迫力があり、ビームが旗を手にしてからは青の照明が増えて形勢逆転の様子が描かれています。場面転換にも使われていて、一気に外から部屋に変わっていますし、最後のクライマックスのラーマの矢も雨のよう。RRRは後方や二階で観てこそ、その良さが分かります!

ビーム視点の構成なので、マッリ連れ去りの場面や、歌で民衆を動かす「コムラムビームビームよ」のシーンは丁寧に描かれています。ムチで打たれてビクッとしながらもブレない礼さんの歌…その歌によって立ち上がる民衆のうねり…。この場面、最高です!そして、ラーマに助けてもらった後にその大義を知り、ビームの苦しさが伝わってきてウルウル…。そして森に行ってからのカッコよさったら♡ 

ラーマを演じた暁さん。ビームの恋の後押しをする時に「がんばれよ」と手を上げるのですが、自然とにじみ出る「モテル男の余裕感」が感じられますし、最後に本来の自分に戻って弓を射る場面は、神々しいほどに格好いい!ヘビの毒に苦しみながら、ビームの告白を聞くところのお芝居も素晴らしいです。

舞空さんジェニーが自転車で登場した時は笑いが起きましたね!この時のビームのもじもじが可愛いです。原作の映画では車に乗っていて、ラーマがタイヤをパンクさせて話すきっかけを作るのですけれど、星組Versionでは、あらかじめ自転車が修理できると観客に知らせた上で、この場面になっています。再現率も高く、美しく聡明なジェニーですね。

*トゲのムチで血溜まりを望むキャサリンはカット。貫禄はそのままに、小桜さんがパーティで歌を披露しています。超美声なのに、「うるさ〜い」という素振りをするさりおさん…(笑)

ジェイクの極美さんが、「いいヤツ」として出番が増え、何故か最後はお笑い担当に…( ´艸`)

ナートゥは、"歌いながら"、"ヒール"で踊っています。でも、各個人の負担を減らし、組子全体で作り上げている構成になっていました。ありちゃんの「ご存知か」でキター!という雰囲気となり、客席も手拍子で盛り上がって、劇場が一体となったように感じました♬ 途中、ビームとラーマが後ろに下がり、ペッダイヤとジャングが前面でナートゥを踊っているのですが、その間はビームとラーマが女性陣にダンスの指南をしていますので、お見逃しなく。だからその後、女性陣が一斉にナートゥを踊れるんですね。先頭のなこちゃんの、体幹が感じられるキレキレナートゥが絶品です!

 

最後に

この公演を観て、大義の為には同胞の犠牲も厭わないラーマが武器のない革命に気付き、身近な者しか見えていなかったビームが大義に目覚めた。そんな2人の友情と成長の物語なのだと、私もようやく気付けたように思います。細かい見どころポイントはまだまだありますが、今日は星組ファン目線での初日報告としたいと思います。

追記

こちらのサイトは、疑問と答えが完結で、なるほど!と思うことが満載でした😉 長いblogですが、観劇後におすすめの読み物として紹介しておきます。

ショーの感想はこちらです。
【星組】VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)

 

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