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カテゴリー「演劇2」の27件の記事

2024年9月23日 (月)

モーツァルト! 2024

先日、Mozart!を観てきました。旧劇場に行くのはおそらく最後…。運よくチケットを譲ってくださる方がいて、A席で観てまいりました。この日のキャストはこちら。

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私は、2013年の明日海さんディナーショーに出ていた真彩希帆さんの歌を聴き、こんなにも技量のある娘役さんがいるのだ…と思って、それ以来ずっとお茶会などに参加していました。会組織になってからは距離をおきましたが、雪組は希帆ちゃんを観に行っていたようなものだったのです。それで今回も、希帆ちゃん出演を楽しみに行ってきました。

M!は、春野寿美礼さんが出た時の、山崎育三郎さんVersionが初見なのですが、各キャストの持ち歌が本当に素敵ですよね。ただ最近、もっともっと「お芝居」や「いろいろな役作り」を楽しみたい…と思うのですが、求める歌唱レベルがどんどん上がってしまっていて、ある程度以上に歌ってくれないと感情移入ができなくて…。(ダンスについては見なければ済むけれど、これほど高いお金払って、この歌を聴く時間は何なのか…と思うことは…ね…。おそらく、高額じゃなければもっと楽しめる気がする。)

やはり、きいちゃんは段違いに素晴らしかった。もともと低音が上手い方ですし、心情が伝わってきて自然と涙が出た。それが全ての答え。これからも頑張って欲しいな~と思いました。

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2023年12月17日 (日)

LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~

11月の帝劇、12月の御園座を観てまいりました。予備知識なく楽しめる、気軽に楽しむエンターテイメントを目指したミュージカルと感じました。宝塚の演出を随所に取り入れており、あぁ~ここは*みたい!という展開が満載。慣れ親しんだ雰囲気なのに、男性がそれを再現していることに驚きを感じました。古川さんだからこそ成り立った舞台なのでしょうね。古川ルパンは、私が小学生の頃に憧れた姿そのもので、幼い時に憧れたフランスの情景や、冒険のワクワク感を思い出しました。

きいちゃんは確かな歌唱で舞台を支えていましたし、「古川ルパンの横に立つヒロイン」を見事に演じていると思いました。柚希さんはゴージャスで「男装をしている貴婦人」という雰囲気。逆に真風さんは、登場したときに女性とは絶対思わない「美男」でしたね。クラリスが男性と思ってしまうのも納得感ある感じでした。

今回は、ただただ舞台を楽しむことに徹したので、感想はこの辺で。あとは、帝劇と御園座のキャストを貼っておきます。

アルセーヌ・ルパン:古川雄大

クラリス・デティーグ:真彩希帆
ボーマニャン:黒羽麻璃央 立石俊樹(Wキャスト)
イジドール・ボートルレ:加藤清史郎
ガニマール警部:勝矢
シャーロック・ホームズ:小西遼生

カリオストロ伯爵夫人:柚希礼音 真風涼帆(Wキャスト)

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2022年10月31日 (月)

エリザベート:帝劇2022年

東宝エリザベート。本日は花總さんと山崎さんの回を観てまいりました。はっきり言って最高でした!半年前からこの組み合わせで観たいと思っていた回なので、無事開演できて、無事自分も観られる状況となって、本当に嬉しかったです♪

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実は私。今までは東宝エリザを観ても『宝塚の倍額を出す価値』を感じられないことがありました。このお値段でこの舞台なら、宝塚を2回観る方が断然楽しい…と思ってしまったのです。

でも今日は違った。圧倒的な歌唱で攻めまくるトートと、その周りを固める肉体美のトートダンサーは、これぞ帝劇レベル!と思う素晴らしい技量で大感動。ヴィンディッシュ嬢の歌がとても印象的だったし、ハイネの場面のデュエット(シシィとパパ)が泣けて泣けてしょうがなかった。ここで泣いたのは初めてだったんですけれど、何だろう。シシィの苦しみがダイレクトに伝わってきたのでしょうか。パパとのハーモニーは美しい旋律でした。

そして香寿ゾフィーのソロ。教育方法に問題はあったかもしれないけれど、王家存続のために孤軍奮闘していたのが伝わってきて、ぽろぽろ泣いてしまいました。マダム・ヴォルフの未来さんはさすがだったし、美麗さんのマデレーネも目が離せなかったし、佐藤フランツの声の良さに感動。ルキーニもイメージにぴったりでしたし、どの役の方も、キラリと印象を残す演技をされていて、技量のある演者を集めてこそ成り立つ作品なのだ…ということも実感しました。

では、最後にトートとエリザベートの印象を書いておきたいと思います。

花總シシィ

「きれいな女なら他にもいる」ではないですけれど、「歌が上手い人は他にもいる」。でも、花總さんのエリザベートは、歌唱の技量だけでは測れない、圧倒的な存在感を感じます。

気品。たたずまい。内に秘めた思いがダイレクトに伝わる歌唱。10台から老年までの演技。後半は顔の輪郭じたいが変わっていてすごい…と思いますし、最初はあらがうだけだったシシィが自我を見出し、最後に自らトートに身をゆだねるまでのシシィの生涯が、しっかりと伝わってきました。

そして何と言っても1幕ラストの、あの白いドレスとシシィスターを身にまとった花總さんの美しさ…。ほーっとため息がでるほど素敵ですね。観られて本当に良かったです。チケットを手配してくださった友人に感謝!

山崎トート

圧倒的な歌唱で、存在感のある熱いトートですね。私の基準はどうしても礼真琴さんになってしまうのですが、彼女の舞台と共通点が多いな…と感じます。他のメンバーの歌に聞き惚れていても、山崎さんがそこに加わると空気が変わるというか、歌でねじ伏せる強さがあるというか、すごいわ…すごいわ…私はこんな歌が聴きたかったのよ!!!と思うんですよね。声の質も、発声方法も、表現も、一番自分が求めているものに近いからなんだろうな…と思います。

私は音程のブレに違和感を感じる人なので、山崎さんの歌は本当に安心できるし心地いい。そして、安心できるからこそ、どっぷりとエリザベートの世界観に身をゆだねられるのだな…と再確認しました。

最後に

観る側がトートやシシィに求めるものは、人それぞれ違うと思います。だからこそ、いろいろなキャストの組み合わせがあって、一番好みに合うのはどれか…と探す楽しみもあるのだと思います。2022年版のエリザベートは、私の中で記念に残る作品になりました。このまま最後まで公演が続き、皆がこの素敵な公演を観られますように…と願っています。

追記

愛希さん回(11/19)を観た時のキャストです。愛希エリザベート、2幕がとても良かったパパとの歌が心に響きましたし、渾身の演技は涙しました。会場の拍手も大きかったです!あと、トートダンサーが素敵でテンション上がった。

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2022年6月13日 (月)

帝劇 ガイズアンドドールズ

今日は、ブロードウェイミュージカル、ガイズ&ドールズを観てまいりました。「退団した明日海さんと望海さんが帝劇で共演」ということで、チケット難になっている公演です。私は今日しか空いている日がなかったので「この日のチケットが取れるのなら行く」というスタンスだったのですが、友人がチケットを手配してくださり鑑賞することが叶いました。ありがたいことです。

主な出演者は以下の通り

  • スカイ・マスターソン:井上芳雄
  • サラ・ブラウン:明日海りお
  • ネイサン・デトロイト:浦井健治
  • ミス・アデレイド:望海風斗

基本的な流れは宝塚版と同じなのですが、訳詞が違ったり、歌っている人が違ったり。一番違ったのがナイスリーナイスリーで、座れの舟の歌が圧巻でした。田代さんと竹内さんのデュエットも耳福で印象に残りましたし、アーヴァイド(サラの後見人)がサラに語りかける歌が素晴らしかった。

明日海さんはTVで見た時に歌唱を心配しましたが、望海さんとのデュエットはとても良かったです。まだ女優の音域に慣れてないのかな。帝劇に慣れた井上さんはさすがの貫禄で、初舞台の明日海さんを手玉に取ろうとする役なので、自然な二人の感じが良かったです。 酔っ払いのみりおさん、可愛かった。

望海さんはブロードウェイが望む「年増のアデレイド」を見事に表現していると思いました。男性の中に入ると華奢で可愛いし、笑いもたくさん取って、歌も完璧で。素晴らしいアデレイドだったと思います!

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以下は、礼真琴ファンとしての感想・感傷・思い出しのつぶやきです。

今回のガイズ。楽しいには楽しかったのですが、前の人との関係で舞台が完全に見えなかったこと、全体的に音量が小さく聞こえづらかったことと、 そしてコメディ的なセンスの観点から見ても、私個人の満足感としては星組が圧勝だったかな…という印象。

でもこれは、「私がアデレイド役の礼真琴さんのファンだから」ということが大きいと思います。あの可愛くキュートで、完璧な”女声”の歌唱の歌をまた聴きたい!ミニスカで踊る足上げを見たい!紅ネイサンとのラブラブぶりを見たい!と思いつつ帰宅し、星組ガイズを取り出してきて再生しつつ書いています。やっぱり、安心して聴けるっていいなぁ~とあらためて実感。高音の、微妙な音程のコントロールが素晴らしい。

星組の千秋楽の感想はこちら。感想は、書いても書いても書ききれない…という状況でした。

星組ガイズ東京千秋楽

これを読んで、星組ガイズの映像が残らないことに絶望しながら千秋楽を観たことを思い出しました。確認したところ、千秋楽から2か月半後に映像化が決まったようです。今、琴アデレイドを鑑賞できて本当に良かった。BD発売に尽力してくださった関係者に感謝!

2021年6月 7日 (月)

モーツァルト!2021 (帝劇・配信)

今日は、モーツァルト!の山崎育三郎さん回の千秋楽を、無観客配信にて視聴しました。この公演は、4月にF列で視界は通路だけ…という素晴らしいお席で観ることができたのですが、何ともう一度観られたのです。

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12月に当選した時は、本当に嬉しくて待ち望んだ公演だったのですが、帝劇は山崎さんが出演される時くらいしか行かないため、何となくアウェーな気持ちで緊張して座っていました。でも始まったら素晴らしいパフォーマンスにどんどん引き込まれてゆき、大感動…。生の舞台が目の前で繰り広げられていたこともあり、熱い思いが直に語りかけてくるような、自分もその世界に入り込んだような気持ちになりました。

それにその時は、山崎さんの武道館コンサートで配布されたマスクをしていましたので、出演者の方が見てくださったかも~!?というまた別の意味でも楽しかったです♪

この日の配役は以下の通り

  • ヴォルフガング・モーツァルト:山崎育三郎
  • コンスタンツェ木下晴香
  • ナンネール和音美桜
  • ヴァルトシュテッテン男爵夫人:涼風真世

ただ、私にとってのモーツァルトの基本はロックオペラモーツァルトで、M!ではないんですよね。そのため、細かな設定の違いや同じ部分を感じながら見てしまって、え…ここでおしまい?救いはないのね…という気持ちになり、存分に楽しんだか…と言ったら、そうではなかった。そのため、もう一回観たいな…という気持ちがあったのですがチケットはなく、そのまま休演になってしまっていました。

そうしたら以下のお知らせが!On Line配信が決定となったのです。

Mozart

今日の配役は以下の通り。

  • ヴォルフガング・モーツァルト:山崎育三郎
  • ヴァルトシュテッテン男爵夫人:香寿たつき

今日は、それぞれの歌唱を楽しむつもりで、部屋も暗くして劇場っぽくして集中して観てました。この公演は自分が劇場にいたことがあるので、ところどころ拍手がない…という気持ちにはなりましたが、香寿たつきさんの星から降る金、圧巻でした。素晴らしい…。木下さんのダンスはやめられないなどは、配信でも心の叫びが伝わってきて、すごいな~と思っていたら、和音さんのパパが亡くなったわ、山崎さんの父への悔悟、香寿さんのリプライズと、たたみかけるようにすばらしい歌が続きました。もう一度観られて本当に良かったです。またいつか見られますように。

2018年4月 1日 (日)

メリーポピンズ観劇♪

今日は、メリーポピンズをシアターオーブで観劇してまいりました。友人がとても良いと言っていたので「おけぴ」を眺めていたら、たまたま一番観たい配役の日が3千円引きで売りに出されていたのを見つけたのです。駒田さん、ほのかさんが懐かしかったので、濱田・大貫・駒田・鈴木回…と思っていたんですよね…。それで、昨日新宿駅で手渡しでチケットを受け取り、本日急遽観に行くことになりました。

(私が最初に観ていたミュージカルは、中島梓さん演出のものばかりで、当時よく駒田さんや鈴木さんが出演されていました。そのため、私の周りは駒田さんファンが多いのです。)

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そのように大して期待はしていなかった私ですが、見た感想としては、

『楽曲・演奏・脚本・ダンサーや歌唱力を含め、総合的に、今まで観たミュージカルの中で一番楽しく満足した公演だった。』

と思います!!!

私は、ディズニーのメリーポピンズは映画を全部は観ていませんので、その違いを語ることはできません。でも、Sing Along Songsという、ディズニー映画の名シーンで構成されたビデオを持っていましたので、メリーポピンズの主な名シーンは、何十回と見ていました。

それに私は、超原作ファン。小学生の頃は、何度も何度も暗記するくらい読んでいて、その続きを読みたくて自分で続編の冒険を書いていたほどです。

そんな背景を持つ私ですので、原作からどう変わっているのか。ディズニーのイメージはどう変わっているのか、少々不安もありました。でもそれをくつがえす名演と脚本だったと思います!

本日の配役はこちら。

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私が物語を読んでいた頃の印象と違い、このミュージカルは、大人が納得できる構成だな…と思いました。子供の更生物語ではなく、『どうして子供がそうなってしまったのか』を親にさりげなく気づかせる…というのが、一貫したストーリー。専業主婦と専制的な夫のすれ違いが原因という位置づけですね。でもそうと見えないほどに、”押しつけ”ではなく”気づき”として描かれているので、素直に受け取れるんですよね。

タコで戻ってくるのも、あぁ~いろいろ原作のエッセンスを使っているなぁ~と思いました。

いろいろな伏線も分かりやすく、肩ひじ張らずに観ても、そうかそうかと納得できる。曲はどれもノリノリで素晴らしいし、それを演じる人も、子役の演技も素晴らしく、特に、バートさんと、彫刻のもじもじくんのようなダンサーの踊りが、本当に見ごたえあります。

宝塚を観始めたころは、歌唱力のない人は論外と思っていたのですけれど、今はダンサーのすばらしさもミュージカルに欠かせないことが良くわかるようになってきました。この人たちの身体能力があるからこそ、ディズニーのあの動きが再現できるのだと思いました。

そして濱田さん・木村さんを始め、歌唱力の高い役者さんが揃っていたからこそ、大満足と言えるのだと思います。駒田さんの最後の芸達者ぶりもさすがでした。

いいものを観させていただきました(^^♪

2018年3月24日 (土)

ロマーレ @ 東京藝術劇場

今日はロマーレを観てきました♪お花様カルメンという前知識だけで観たのですが、今回の演出や脚本がとても良かった!何故カルメンが奔放と言える行動に出たのか、女性目線の解釈が新鮮。友人のおかげで良席でお芝居を楽しめました。主演二人の芝居力と美貌、周りの人たちの歌唱力、ダンス力に脱帽(^^)


これが、凝縮された感想なのですが、少しだけ追記を。でも、まだ始まったばかりですので、できるだけネタバレしないように書いてみます。

実は私、宝塚以外のミュージカルを観て、これほどまでに満足感のある舞台ってなかなかなくて…。エリザベートですら、いいと思うことはなかなかないのです。コスパ悪いというか、あら…これで終わりなんだ…みたいな…。自分が宝塚に慣れているために、何というか、尻切れトンボな気分になるんです。

役者の技量や楽曲の素晴らしさという意味なら、もっともっと良いものは多く存在するはずなのに、今回脚本に満足したな…と思った理由が分からなかったので、ちょっと考えてみました。

* 一般的な”カルメン”の舞台が終了したと思ったら、それだけで終わらなかったこと。

* 過去と現在をつなぐ仕掛けがあり、なるほどと思ったこと。

* 女性目線の解釈が、とても腹落ちしたこと。

* 救いのあるエンディング。

ではないかな…と思います。

ナレーションの、これは男の側から見た話だという説明も、なるほどと思いましたが、一番心に残っているセリフが、自分は手を差し伸べた、でもあなたは自分の側に来ることだけを望み、私の方へ歩み寄ってはくれなかった、という言葉。これら一連の流れがとても納得できるものでした。

そして最期、あえて最後ではなく最期と書きますが、答えを見つけて果てるところも、救いがあって良かった。

あ…もうひとつ最後に。べっぴんさんに出ていた松下くん。俳優さんと思っていたら、元々歌でデビューした人だったんですね~。知りませんでした。迫真の演技は素晴らしかったです!

2017年10月19日 (木)

レディ・ベス 2017

昨日は、こちらの公演を帝劇で観てきました。

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いつも帝劇のミュージカルを観ると、タカラヅカの1.5倍のお値段の価値を見出せず、しばらく行かないぞ…と思うことが多いのですけど、今回はJCBの半館貸し切りでしたので、通常よりかなり安く観ることができました。今回は前の人の頭が視界を遮らなかったこともあり、とても観やすく楽しかったです(^_-)


実は、最近忙しいこともあって、この安かったチケットを、さらに値下げして引き取り手を探したのですけれど、見つからなかったんです。でも、これ以上大幅に値下げして引き取り手を探すくらいなら、やはり自分で行こう、と思い直して観てきました。結論から言えば、行って良かった!!

内容はすっかり忘れていたのですが、やはり和音美桜さんが圧巻でした!タカラヅカを辞めたのが惜しくて、しばらくブログを追っていたのですが、最近すっかりご無沙汰していました。やはり素敵な透明感のある歌声ですね~。自分で書いたことをすっかり忘れていましたが、この感想の中で、北翔さんとコンビを組んでほしいな~って書いてありました(笑)

バレンシアの熱い花

私は、どちらかというと山崎君の舞台を選んで観ているので、加藤さんはお初?でも観たことあるかも?と思ったら、1789で観てました(^^; 忘れててスミマセン。でもとても良かったです!

古川さんは、エリザベートのルドルフも、1789も観ているので、安心感を持って見ていました。チャラ男に見えつつ「したたか」で、とても良かった。

その他は、ほぼこの前回の感想にかぶっているので、リンクを貼っておきます。

レディベス 2014

楽曲はどれも美しく品があり、人数が少ないのにコーラスに厚みがあって、全般的なレベルが高くて素晴らしかった。家に帰ってから、エリザベス1世の生涯を調べて、史実と物語の違いを把握するのが楽しかったです♪

2016年11月27日 (日)

スカーレットピンパーネル 思い出と東京凱旋

先日、スカーレットピンパーネルの東京凱旋公演に行ってまいりました。これは、1997年にブロードウェイで初演の、あのワイルドホーンさん作曲のミュージカルです。それを、2008年に安蘭さん主演で宝塚で上演。海外ミュージカルとしては、エリザベートに続く人気となるほどの演目になり、6年前に月組、そして来年、星組でお披露目公演として、再演予定となっています。

それを今回、ブロードウェイ版に近い形で、海外の演出家で上演。それも、日本初演の主演だった安蘭さんが、今度はヒロインとして出演される。

今はもう時効と思って書きますが、私が春野寿美礼さんを応援していた当時、それに次いで応援していたのが安蘭さんでした。もともと、CSに入ることにしたのも、安蘭さんのアイーダが良かったからで、CSに入らなければ、春野さんのトートにハマることもなかったと思います。

そのような経緯があり、2番手時代以降ではありますが、お茶会もかかさず行っていましたし、本公演以外の舞台も観劇していました。琴ちゃんが宝塚を目指すきっかけとなった龍星も観ていますし、コパカバーナは梅田まで遠征し、青年館のトップお披露目のヘイズコードは、何と一列目センターブロックでした。春野さんの退団ショックで観劇意欲を失っていた頃に、安蘭さんのエルアルコンをSSで観て、やっぱりタカラヅカっていいなぁ…と観劇を再開した記憶もあります。

そんな私でしたので、星組スカーレットピンパーネルを観た時は、本当に衝撃的でした。その遠征の感想は、こちらです。脚本と楽曲のすばらしさ、そして主演コンビの断トツの歌唱力、そして柚希さんが”やっと”開花したと思ったショーヴラン。どれをとってもハマった演目でした。

【星】スカーレットピンパーネル

月組でスカピンを再演した時は、明日海さんを応援していましたので、2番手役への抜擢は嬉しかったのですけれど、大役にハラハラする親の気分で観劇していましたね…。でも、最後の最後に、やっとアドリブを返せたみりおさんの記録がこちらです。

【月】スカーレットピンーパーネル

そして来年は、やはり抜擢の礼真琴さんが、ショーヴランに挑みます。柚希さんにしても、明日海さんにしても、将来を期待されるジェンヌさんたちの転機となった役。来年のスカピン、本当に楽しみです。

そんな思い出のある演目を、この秋初めてタカラヅカ以外で上演する、それも安蘭さんがヒロインで!と思ったら、絶対観に行きたい…と思ってしまい、忙しい合間をぬって行ってまいりました。


この凱旋公演の感想は、一言で言えば、『楽曲も物語の流れも同じなのに、こんなに違うお話だったのか!』、ということに尽きると思います。逆に言えば、小池先生の手腕に脱帽した、ということでしょうか。このミュージカルを、よくぞ『タカラヅカ版』として、大所帯の宝塚にフィットするように編成しなおし、ヅカファンに受け入れられる流れに変えたなぁ…と感嘆しました。

全体的に、ショーヴランを含めた3人のお芝居で、大人の三角関係が主体のお話なんですよね。ショーヴランがもっとマルグリッドを口説くというか…。そうそう!途中で、アンドレシェニエ、と出てきて、びっくりでした!

この日の配役はこちらです。

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役替わりが一人だけで、帝劇のように配役写真を撮れませんでしたので、HPのキャプチャです。平方さんは、レディべスで観たのですが、石丸さん、石井さんは初めてでした。

石丸幹二

NHKの朝の連ドラ(とと姉ちゃん)で、何だかやたら存在感のある、威厳を持った人が出ているなぁ~と思っていたら石丸さんで、その印象もあって、このスカピン観たいな~と思った一因です。

観ての感想は、もう今まで聴いた中で、一番好きな声かも…と思いましたよ!もともとの声質も発声方法も、とっても好み!!ただ、お笑いセンスは、安蘭さんに負けたな、と思いました(笑)。

安蘭けい

歌詞や意味は違う曲になっていたけれど、ひとかけらの勇気を歌った時に、何だか涙腺が緩んでしまって…。彼女の声を聴いて、彼女のために書き下ろされた曲。それをまた歌っている…。何かいいな~と思いました。

石井一孝

ショーヴランの役割が大きいので、すごく目立っていましたね。実力のある方なので、とても安心して観ていられました。さすが!と思うところが多かったです。

--

最後に…。何だか観ていて、フランス革命も、明治維新も、国家の体制を変えようとするときには、いろいろ問題が起きるのだな…と思いました。理想と現実は違うというか、陰謀や駆け引きが横行して、権力争いがおきるというか。授業では歴史として表の面を習うけれど、スカピン(フランス革命)も、桜華に舞え(明治維新)も、ちょっと逆方向からのアプローチで面白いなぁ…と思いました♪

2016年7月15日 (金)

帝劇:東宝エリザベート 花總&城田

本日は、念願の城田トート&花總エリザベートを観てきました!一年前に、お花様のエリザベートが観たい!と思って、音大キャスト(井上・田代・山崎)で観たのですが、私の周りでは、城田評価が一気に上がり、大絶賛だったんですよね。再演があったら…と思いながらも全くチケット取れず、チケットサイトを見ても、とても購入可能な値段でなく…。

 

梅田で観劇することも真剣に検討していたところ、貸し切り公演の二階の端っこが売りに出ていて、平日でしたが飛びついてしまいました。最近会社を出るのが21時頃なので、どうかな…と思っていたのですが、タイミングよく会社を出ることができ、ラッキーでした♪

 

去年の感想はこちら。トートとルキーニが違いますが、総評はあまり変わりませんので、そちらをリンクして、今日は違いを中心に書こうと思います。

 

帝劇エリザベート2015

 

配役表はこちら↓

 

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総評

 

結論から言って、今まで観た中で最高レベルの感動でした!エリザベートは私が宝塚に落ちた演目なので、東宝版も、毎回一度は観ているのですが、でも何度観ても、役替わりを見ても、何か乗り切れない感じがあってね…。それでこの値段は高過ぎ…と観劇後に、後悔することが多かったんです。

それが去年、花總・井上・山崎・田代を観て、これは!と思ったんです。このエリザベートなら何度でも観たいし、宝塚より高い値段も納得。そしてやっと本日、花總&城田版を観ることができました。全体的なテンポも良くて、無駄と思える時間(例えば、エリザベートがナイフで自殺するのを辞めるところとか)がなく、アンサンブルのレベルも高く、主演2人の美しさは他に追随を許さないレベル。そしてその周りのキャスト陣は実力派ばかりで、本当に見ごたえのあるエリザベートでした♪ まぁ少しだけ、私の好みは望海ルキーニ&北翔フランツだったかな…とは思いましが、万里生くんも、成河さんも良かったです。

 

花總エリザベート

 

お花様は、最初のシーンが15歳にしか見えない!もうこれは、感嘆しかないですね。おそらく、男役出身でエリザベートを演じた方たちには、絶対敵わないのではないかと思わせる、彼女しかできないお芝居だと思いました。還暦の先生が日本舞踊で童女を舞うのと同じような感覚?エリザベートは16で結婚したので、なるほどな役作り。

 

一般的に言って、歌やダンスそれぞれに秀でた方はいると思うのですが、お花様はあの美貌と気品と芝居力があって、その上歌唱とダンスが及第点レベル。本当に貴重な存在なんだなぁ…と思います。歳を重ねたからこその、晩年の演技の迫力も、本当に素晴らしかったです。

 

京本ルドルフ

 

闇が広がる最高~、ルドルフとトートが踊っている~、野獣に魅入られた子羊みたい~、なんて思いながら、観てました(笑) そうしたら、「自ら死を選ぶこと」、イコール、「トートに死の接吻を求める」、という演出なんですね!その上ね。ルドルフ自殺後に、トートが口元にゆっくり手を持っていくのですが、そこがなんともエロチック。絵になる2人だし、”いいもの見せていただきましたーーーー”という、感想でした(笑)

 

城田トート

 

城田さんは、ロミオの頃は、カッコいいけれど歌が…という話を聞いていました。それで去年は井上版を観たのですけれど、友人たちの大絶賛な感想を聞いて、一度は観てみたい!と思っていました。

 

友人たちからも、ネットでも、城田トートは人外、と評する声が多いんですよね。でも私には、たくましさと妖しさとセクシーさを兼ね備えた、男の中の男、に思えました。あえて言うなら、氷の美貌を持った色気のある野獣。そういった意味では人外か(笑) そのような、今までのトート像を覆すインパクトを感じたな…。

 

宝塚以外で、こんな「カッコいい」というか、見惚れるトートは初めてだったし、マントさばきも素晴らしく、心配した歌も、低音ボイスにしびれました。

 

まとめ

 

リーヴァイさんのお宅(ウィーンのシェーンブルン宮殿内)に、宙組生がうかがう番組があったのですが、その時にリーヴァイさんが、「このミュージカルは、エリザベートを皇后ではなく、一人の女性として描いたことで、観客が自分を重ね合わすことができる。ミュージカルを観終わった時に、何か感じて普段に生かしてほしい。」という趣旨のことをおっしゃっていたんですよね。

 

確かに、嫁姑の確執、恋と結婚の違い、夫婦のすれ違い、親子の争い、息子と母の関係(マザコンからの脱出)など、どれをとっても、何か感じるところがある題材。女性側(エリザベート)からは、「何でわかってくれないの!?」ということばかりアピールしているけれど、ミュージカルとして客観的に見れば、夫フランツの想いも、姑ゾフィーの立場も、きちんと伝わってくる。

 

そんな面も、日本に受け入れられ、ここまで長く愛される演目になった理由かな…と思いながら、観劇していました。

 

そして最後。エリザベートが死の接吻を求めた後の、トートの目が忘れられなかった。宝塚版の、勝ち誇った歓喜の昇天と違い、とうとう命を奪ってしまった…という、複雑な表情。その演技に、一番感嘆したかもしれません。観終わった時に、本当に充実感のある公演でした♪