本日は、念願の城田トート&花總エリザベートを観てきました!一年前に、お花様のエリザベートが観たい!と思って、音大キャスト(井上・田代・山崎)で観たのですが、私の周りでは、城田評価が一気に上がり、大絶賛だったんですよね。再演があったら…と思いながらも全くチケット取れず、チケットサイトを見ても、とても購入可能な値段でなく…。
梅田で観劇することも真剣に検討していたところ、貸し切り公演の二階の端っこが売りに出ていて、平日でしたが飛びついてしまいました。最近会社を出るのが21時頃なので、どうかな…と思っていたのですが、タイミングよく会社を出ることができ、ラッキーでした♪
去年の感想はこちら。トートとルキーニが違いますが、総評はあまり変わりませんので、そちらをリンクして、今日は違いを中心に書こうと思います。
◇帝劇エリザベート2015
配役表はこちら↓

総評
結論から言って、今まで観た中で最高レベルの感動でした!エリザベートは私が宝塚に落ちた演目なので、東宝版も、毎回一度は観ているのですが、でも何度観ても、役替わりを見ても、何か乗り切れない感じがあってね…。それでこの値段は高過ぎ…と観劇後に、後悔することが多かったんです。
それが去年、花總・井上・山崎・田代を観て、これは!と思ったんです。このエリザベートなら何度でも観たいし、宝塚より高い値段も納得。そしてやっと本日、花總&城田版を観ることができました。全体的なテンポも良くて、無駄と思える時間(例えば、エリザベートがナイフで自殺するのを辞めるところとか)がなく、アンサンブルのレベルも高く、主演2人の美しさは他に追随を許さないレベル。そしてその周りのキャスト陣は実力派ばかりで、本当に見ごたえのあるエリザベートでした♪ まぁ少しだけ、私の好みは望海ルキーニ&北翔フランツだったかな…とは思いましが、万里生くんも、成河さんも良かったです。
花總エリザベート
お花様は、最初のシーンが15歳にしか見えない!もうこれは、感嘆しかないですね。おそらく、男役出身でエリザベートを演じた方たちには、絶対敵わないのではないかと思わせる、彼女しかできないお芝居だと思いました。還暦の先生が日本舞踊で童女を舞うのと同じような感覚?エリザベートは16で結婚したので、なるほどな役作り。
一般的に言って、歌やダンスそれぞれに秀でた方はいると思うのですが、お花様はあの美貌と気品と芝居力があって、その上歌唱とダンスが及第点レベル。本当に貴重な存在なんだなぁ…と思います。歳を重ねたからこその、晩年の演技の迫力も、本当に素晴らしかったです。
京本ルドルフ
闇が広がる最高~、ルドルフとトートが踊っている~、野獣に魅入られた子羊みたい~、なんて思いながら、観てました(笑) そうしたら、「自ら死を選ぶこと」、イコール、「トートに死の接吻を求める」、という演出なんですね!その上ね。ルドルフ自殺後に、トートが口元にゆっくり手を持っていくのですが、そこがなんともエロチック。絵になる2人だし、”いいもの見せていただきましたーーーー”という、感想でした(笑)
城田トート
城田さんは、ロミオの頃は、カッコいいけれど歌が…という話を聞いていました。それで去年は井上版を観たのですけれど、友人たちの大絶賛な感想を聞いて、一度は観てみたい!と思っていました。
友人たちからも、ネットでも、城田トートは人外、と評する声が多いんですよね。でも私には、たくましさと妖しさとセクシーさを兼ね備えた、男の中の男、に思えました。あえて言うなら、氷の美貌を持った色気のある野獣。そういった意味では人外か(笑) そのような、今までのトート像を覆すインパクトを感じたな…。
宝塚以外で、こんな「カッコいい」というか、見惚れるトートは初めてだったし、マントさばきも素晴らしく、心配した歌も、低音ボイスにしびれました。
まとめ
リーヴァイさんのお宅(ウィーンのシェーンブルン宮殿内)に、宙組生がうかがう番組があったのですが、その時にリーヴァイさんが、「このミュージカルは、エリザベートを皇后ではなく、一人の女性として描いたことで、観客が自分を重ね合わすことができる。ミュージカルを観終わった時に、何か感じて普段に生かしてほしい。」という趣旨のことをおっしゃっていたんですよね。
確かに、嫁姑の確執、恋と結婚の違い、夫婦のすれ違い、親子の争い、息子と母の関係(マザコンからの脱出)など、どれをとっても、何か感じるところがある題材。女性側(エリザベート)からは、「何でわかってくれないの!?」ということばかりアピールしているけれど、ミュージカルとして客観的に見れば、夫フランツの想いも、姑ゾフィーの立場も、きちんと伝わってくる。
そんな面も、日本に受け入れられ、ここまで長く愛される演目になった理由かな…と思いながら、観劇していました。
そして最後。エリザベートが死の接吻を求めた後の、トートの目が忘れられなかった。宝塚版の、勝ち誇った歓喜の昇天と違い、とうとう命を奪ってしまった…という、複雑な表情。その演技に、一番感嘆したかもしれません。観終わった時に、本当に充実感のある公演でした♪
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